昇格に物怖じしていませんか?

 

「管理職への登用試験は受けますか?」

 

定期的に行われる上司との面談で、この質問が出ると必ず

「私は転居を伴う転勤ができないので、試験を受ける気はありません。」

と、繰り返し答えていました。

 

当時の私は、二人目の子供がまだ小さい上に、遠方に住む母親が難病となり、介護が必要な状態に。

身体的にも精神的にも後ろ向きな状態でした。

 

昇格する気のない社員には、高い評定をつける優先順位もどんどん下がります。

プライドはあるもののやる気はどんどん下がり、会社の仲間がイキイキと仕事をしているのを、

冷めた目で見ていたのを憶えています。

 

そんな状態で数年経ったある日、ふと

「私、このままでいいのか?」と疑問を持つ自分がいました。

 

そもそも、会社の指示どおり転勤できない人は管理職になれないなんて、誰が決めた?

そんなこと、どこにも社員就業規則のどこにも書いてないじゃない!

合格するかどうかは別だが、自分でチャンスをつぶす必要はないのでは?

 

次の定期面談にて。

 

私は、

・昇格試験を受けさせてほしい。

・管理職になったら、このように貢献できるはず。

・こんな努力をするから、時間がかかっても必ず合格してみせる

など、

自分の想いを資料にまとめ、上司にプレゼンをしました。

 

きっとバカにされるだろう、否定されたらこう答えよう、と

反論を色々考えていましたが、帰ってきた言葉は

 

「わかりました。

試験に向け、一緒に頑張りましょう」

 

という一言だけでした。

 

部屋を出たら急に、心臓はバクバク、脚はがくがく

腰砕けになったのを憶えています。

あれだけ啖呵を切ったのにね(苦笑)

 

低迷していた数年間は、私自身の気持ちが変わるために、必要な時間だったのでしょうね。

 

 

男性は、能力を上回るポジションでも、チャレンジしていきますが、

女性は、自分には無理だと、尻込みする傾向がありますよね。

 

でも、無理なんて誰も言ってないです

自分がそう言っているだけ。

もうマイナスのメッセージを自分に言い聞かせるのはやめましょう。

 

 

ちなみに。。。

 

昇格試験で、

「転居を伴う転勤となった場合、

あなたは、行くことができますか?」

 

という想定質問に対して、

あれやこれや、と答えを用意しておりましたが、

 

結局、

そんな質問自体がありませんでした。

 

試されているのは、そんなとこじゃなかったって、

ことです、ね。

自分のバランスを知ること

社内で、女性の後輩たちに、「子育てと仕事の両立についての経験談」を

お話しする機会がたまにあります。

 

その度にいつも思うのですが、

 

仕事と家庭の黄金バランス、なんて、本当に

人それぞれ。

 

何より一番大事なのは、

 

どのバランスが、一番自分にとって心地いいのか

自分のことを自分がちゃんとわかっていること

 

だなあと思います。

 

例えば、

 

私は、どちらかというと

仕事を頑張りたい派でした。

(だって、世界をまたにかけて活躍するキャリアウーマンを目指していたんですから)

 

だから、

「時間と体力をお金で買う!」を合言葉に

子育てを仕事のハンデにしないように頑張ったし、

 

また、子どもに関わる時間は確保したいので、

食事や掃除などの家事を、ヘルパーさんにアウトソース。

お給料の大半を、注ぎ込むやり方を選びました。

 

 

私としては単純に

「大丈夫だよ、子育てしながらでも仕事頑張れるよ!」

ということを伝えたかったのですが、

 

「そこまでやらなきゃ、やれないんだ。私には無理だ」

 

っていうコメントをもらった時には、少々ショックでしたね。

 

 

手作りを楽しむなど、自分で手をかけて

刻一刻と変わる、子どもの成長をきっちり感じたい

 

周りの人やサービスを徹底的に活用して、

今までと同じように仕事を頑張りたい

 

これ、どっちも正解、かな。

 

仕事と家庭、

そのバランスがどの目盛が、しっくりくるかは、

人により、また、タイミングにより変わります。

実際、私は一人目と二人目の子育てで、まったく気持ちが異なりました。

不思議なもんです。

 

今の私にFITするのは何か

 

自分の心の声に耳を澄ませて

自分を知ってあげてほしいと思います。

 

社宅の事件簿

子どもが生まれた当時、私たちが住んでいたのは社宅です。

 

昨今は、会社から家賃補助としてお金がいくらか支給されるのが一般的なのでしょうが、私たちの会社は、全国に社宅をたくさん持っており、転勤すると入居することが可能でした。

 

まあ、それはとってもありがたく、恵まれていたと言えるのですが、問題は、、、、

この社宅は、

 

「古い」「狭い」「治安が悪い」

 

三拍子そろった、社内でも有名なトンデモ物件だったのです。

 

●事件その1

入居まもないある昼下がり。流し台で洗い物をしようと、ふと床の隅っこを見ると、すこーしだけ隙間が空いており、その中にいる「何か」と目が合ったのです!ギャー――

 

多分、たぶん、あればネズミさん。いや、「さん」づけなんてしてる場合じゃない。

段ボールやら板やら、ありったけの材料をかき集め、隙間を封鎖し、ネズミ駆除の餌やらなんやらを設置しまくりました。。。コワイコワイ

 

 

●事件その2

社宅の近くには、ハローワーク(というより、職安と呼んだ方がぴったりするかな)があり、朝早くには日雇いの職を求める人が長―い列を作っているような、そんなエリアでした。

 

ある日、妊婦健診で早退して昼間に帰ってくると、1階にあるウチのドアの前で、おっちゃんが酔っ払って寝てましたーー。「あのー、すみません。ちょっと通りますね」って、おっちゃんまたいで家に入りましたが、

 

なんじゃこりゃー

 

でも、まあ、悪いことばかりではなく、これだけひどい環境の社宅なもんで、ここに入れられた入居者たちの間で、妙な連帯感が生まれるんですよね。。。

 

ここで出会ったMちゃんは、出産予定日が数カ月違いの妊婦さんだったこともあり、すぐに意気投合!

私が仕事に復帰してからも、お迎えに行ってくれたり、ご飯を作ってくれたり、本当によくしてくれました。

大切な大切な友達です。

今、あの社宅はどうなっているのかな。もしも、まだあったら、その方がコワイ。

世界で活躍するキャリアウーマンにはなれなかったけど

仕事を始めたときの私の目標は、

「世界をまたにかけて活躍するキャリアウーマンになること」

 

なんと非現実的な。。。 

でも、でも、当時の私は、本気でそう思っておりました。

 

新入社員研修から始めて、お客様窓口業務など、現場の修行を終えた入社6年目。

 

ついに!!

本社の海外業務を担当する部署に異動できることになりました。

やったーーーーー!

 

すでに結婚していましたが、夫も私の夢を理解してくれていましたので、

意気揚々と、夢だった部署での勤務が始まりました。

 

ところが。。。。。。。

 

着任して3カ月たったある日、

 

『ん?なんか気持ち悪い、かも』

『ん?あれ?もしかして・・・?』

 

こういう時、ドラマだったら、夫婦二人で手を取り合って喜びの涙を流す感動的な場面なのかもしれませんが、実際は、ただただ仕事ができなくなることのショックの方が大きかったのです。

 

許せ、息子よ(笑)

 

それから、あっという間に、入院するほどのひどいつわりの日々。

翌月に予定されていた、初めての海外出張は、もちろん、すぐにメンバーから外されました(涙)

 

でもね。。。

 

振り返ってみると、夢見ていた「世界をまたにかけて活躍するキャリアウーマン」にはなれませんでしたが、

その代わりに、なれたのは、

 

「髪を振り乱して、いっつも走っているワーキングマザー」  

なのでした。トホホ  

でも、これが私なのかもしれないな。

 

 

  

 

 

仕事は楽しいですか?

こんにちは。

 

キャリアメンターのアン です。

 

私は、とあるIT系企業で働いておりまして、ふと気づけば、30年の節目を超えました(驚)

 

「平成」が始まった年に社会人としてのスタートを切ったわけですが、元号の方が先に終わるなんて、びっくり!!感覚としては、あっという間なんですけどね(苦笑)

 

30年の間には、それはそれは色々な問題が、次から次へと勃発しました。

 

●子育てと仕事の両立、しかも親は田舎にいるので頼れない。

●私の目指すキャリアって何なの?私は一体どんな仕事がやりたいのか?

●転勤辞令が出た、しかも、同時に夫も単身赴任!?

●親が倒れた!介護をこれからどうしよう、しかも遠距離。。。

 

これらの問題を、悩みに悩んで、ひとつひとつ解決しながら、ここまで来ました。もちろん、うまくいくことばかりではなく、手痛い失敗もたくさんしました。

 

でも、今振り返ると私の後ろには、もがきながら歩いてきた、自分なりの道筋ができていることに気がつきました。

 

もしもタイムマシンがあるなら、もがいている渦中の私のそばに行き、

「大丈夫!必ず何とかなるから!」って、

肩を抱きながら言ってあげたい。

 

残念ながら、私はタイムマシンを持っていないので、

せめて、もがいている渦中の方々に、

話を聞くことでその方の考えを整理したり、

私の経験を伝えることで、解決策を一緒に考えたり、

何らかのサポートができたらいいなと思っています。

 

働いてりゃ、そりゃ色々あるけどさ。。。

せっかくだもの、楽しんで仕事やりましょうよ

 

これからどうぞよろしくお願いいたします!